人生で初めてパチンコ店に行った話し
この前後輩2人とパチンコ店に行った
私はパチンコを人生で一回も打ったことがなかった
街中にパチンコ店は溢れているし、どんなに田舎でもパチンコ店だけはあることから、きっと人気な娯楽なのだろうとは前から思っていて、一体どこにハマる要素があるのか、射倖心を煽られるとはどういう感覚なのか、果たして動詞は''打つ"で正しいのか、など検証の余地がたくさんあると思ったのが行った理由である
そう、これはフィールドワーク
というのはもちろん大義名分で、
行った理由は
シンプルお金増やしたかったから
これしかないやろ
パチンコといえば、闇金ウシジマくんの、パチンコ依存症の主婦の話しが強烈すぎる
泣きながら子供にごめんもうパチンコしないからと謝った次のページでもうパチンコ打ってるからね
ほんとに怖すぎた
私の人生のバイブルは闇金ウシジマくん
人生で大切なことは全て闇金ウシジマくんが教えてくれた
(大切なことはすべて君が教えてくれたってドラマ昔見てた〜懐かしい)
まぁでもせっかく打ちに行くのだからと怖いイメージは完全に捨て、楽しむ気持ち、勝ちたいという気持ちだけ高めて行った結果、
「私たち3人で久留米のワンダーランドをすっからかんにしてやるぞ!!今日で倒産に追い込んでしまうかもな!!私たちは令和の梁山泊や!!!」
と始まる前からパチプロ集団が乗り込みに行く時の面持ちになっていた
実際、後輩2人はパチンコに明るかった
("詳しい"ではなく、"明るい"と表現してるのがミソ)
その明るい後輩からは、
"初日に勝ったら人生の負け"
というありがたいお言葉を事前に頂いており、
これは
"パチンコに勝ったらシンプルに勝ち"
"もし負けても人生には勝つ(初日に苦い思いができるので)"
という、どっちに転んでも後悔はない
"人事を尽くして天命を待つ"状態にさせてもらっていた
さすがはできる後輩、先輩のメンタルケアまで怠ってません
私はかなり初心者だったので、行きの車の中でしっかりとした教育を受けさせてもらった
後輩は、
"ここでつまずいたらこの先絶対行き詰まるから、ちょっとでもわからんことあったらすぐに質問して欲しい時の数1の二次関数の授業"くらい丁寧に教えてくれた
それに応えるように私もたくさん質問させてもらった
椅子の座り方から、左打ち、右打ちの違い、ボタンの説明などなど
しかし、"回す程度"については"このくらい"と言うアバウトな説明しかされず、「本当に教える気があるのか?」と不安になったが、結局杞憂だった
(実際あの力加減を言葉で表現するのはかなり難易度が高い)
そうこうしてると決戦の場に到着
久留米の全市民があの日、あの場所に集結していたと思えるほど、パチンコ店は大盛況
どんなに盛り上がっても1万円以上は使わないので、絶対に止めてほしいと念押しし、いざ入店
店内は思ってた3倍くらい騒がしく、そして通路は狭く、そこに山程ドル箱が積まれていて、それだけでかなりココロオドル状態だった
※ココロオドル状態というのは「ENJOY 音楽は鳴り続けるIT'S JOIN 届けたい 胸の鼓動ココロオドル アンコール わかす Dance Dance Dance(READY GO!)」の状態のこと
中では喋れないので一旦外へ出て、気になった台を報告
すると1文の中に10種類くらいの数字を用いて各台の特徴を説明してくれたけど、さっっぱり何がなんだかわからない
多分、高校数学Aの山場、「確率」の授業してたんかな?
出玉の量よりもよく回る方がいいという要望だけを伝えて再び中へ
そして唯一くらい知ってた「北斗の拳」をセレクト!君に決めた!
※ちなみにこの台選びの段階ですでにめっちゃ楽しい
椅子に座り、見様見真似でお札を投入!!
しかし私のお札は何回投入しても返送されてしまいます
これがパチンコの厳しさというものか、、生半可な覚悟でここへ来た私には打つ資格もないということね、、と悲しみに暮れていると
「こういう時は一旦違う台に入れて、返却ボタンを推し、現金をカードに変換して戻ってくるといいですよ(^^)」
とまるで初心者には思いつかない裏技を教えてもらい、実践
かなり攻略した気分になれた
カードには日本ゲームカード株式会社と書いてあった
なんて楽しそうな会社名だと思って調べたら、今年度5年ぶりに新卒採用募集しており、新卒だったら間違いなくエントリーしてたと思う
だって電話とる時「はい、日本ゲームカード株式会社です」って言えるってことでしょ?それだけワクワクするやん
カードを入れると1万円入れたはずなのに、100と表示されていて、
「え、0が2桁少ないんですけど!?」
と機械の故障を疑い店員さんを呼びつけそうになったが、これも行きの車の中で後輩から
「0が2桁少なくても店員さんを呼びつけてはいけません、1/100で表示されるのです」
と事前に教わっていたので、店員さんを呼びつけることなく冷静に対処できた
そしてハンドルに手を掛け絶妙な力加減で回していきます、これを左打ちといいます
私は初心者なのでひねる力加減が全く掴めず、気がついたら右打ちになってしまっていて、
「左打ちにしてください!!」とかなり強めの警告音を何回も表示させてしまった
万引きした時くらいの警告音なるから、ほんとみんな気をつけて、万引きしたことないけど
打っていると、画面の中で色んな演出が絶え間なく繰り広げられます
それはもう、眺めているだけでだいぶ楽しいです
最近光熱費かなり高騰したけど、そんなに光って音鳴らせて大丈夫なのか…?とお店の電気代に考えを巡らさずにはいられないほど、
眩しく、そして華やかな 北斗の拳
もしこの台が私の家に備え付けられてたら、間違いなく引越しを考えていただろうね
だってうち北斗の拳無しで先月の電気代1万円越えだよ?もし北斗の拳を要していたら、3倍くらいになってしまっていただろう、危ないところだったぜ
しばらく打っていると、
おっと今までとは光り方があきらかに違うぞ!なんかプッシュしろとか指示出てるし!文字が動いている!!
という演出が出現
楽しい(^^)(^^)
楽しすぎる(^^)(^^)
途中、新しそうな台にもチャレンジ
新しい台はもう明るさというか画素が違う
この台を夜の森とかに置いたら大量の虫をおびき寄せることに成功するだろう、というような光量
皆さんライトトラップする時はウルトラマンティガの台を持って行くといいですよ
ほんとに色んな台があって、私がもっとアニメに明るければ、と悔やんだりもした
もし私のパチンコ台を出す時がきたら、
"私が週に3回以上プールに行けた時の演出"
が来たら大当たりになるようにサミー(パチンコメーカー)にはお願いしようと思ったね
あと
"雪の日にバイクを運転して転倒する演出"
もマストで入れたいし、
"飼ってるトカゲの脱皮が成功した時の演出"
の期待度は70%はあるようにしたいね(^^)
結局2,500円使って2時間くらい楽しめた
最悪のシナリオだと
2時間楽しむには3万円くらい使うことになるという事前情報があったので
マイナスではあるが、かなり満足した結果に
後輩はプラスになっていたので
カードを現金に変換する一連の流れも見ることができた
マジシャンみたいな店員さんが、マジックでカラフルな札みたいなのに変換してくれていた
札にならない端数は不二家のロングセラー商品
"7粒ミルキー"に変換
初戦はミルキーくらい甘い結果やね
↑貰えたミルキー
ボーっとしてたら年が明けてた話し
ボーっとしてたら年が明けた
当初の目標では、歩き始めた息子とたこあげでもしている予定だったが、下方に修正に修正を重ねた結果、歩き始める子供も凧もなく、実家のウサギと戯れて、目と鼻と喉の炎症に耐える日々を過ごしている(アレルギー)
よく分からんウイルスとの共存も4年目に突入
これ以上私に下方修正させないでおくれよなぁと諸々の上手くいかなかったことをウイルスに責任転嫁する日々
ねぇ、新型コロナウイルスさん?
そろそろ撤退してもらってもいいかしら?
もうみんな飽き飽きしてるのよ?
てかいつまで新型名乗ってるの?
もう4年も一緒じゃん水臭いよ!
旧知の付き合いじゃん!!
最近は
「結婚…」「信じられ…」「仕事…」「タイミング…」「転勤…」「彼はさ…」「価値観の違い…」みたいな、
およそ関係のない私にとってもヒリヒリするようなワードが頻出するようになってきていて、アラサーを実感
もっとさぁ新作のポケモンの話しとかさ〜美味しいお菓子の話しとかさ〜好きな芸人の話とかさ〜歯医者が怖い話しとかさ〜トカゲの脱皮不全の話とかさぁ!しようやぁ!!
みんな順調に駒進めすぎ、私はずっと1回休みみたいな人生、こんなところで立ち往生してる場合ではないのに
最初の職選びに失敗しフリーター、自動車保険代も払えず約束手形スタートで、早い者勝ちの家すら残りもの…
あっこれは今日やった人生ゲームの話か、危ない危ない、ゲームゲーム、汗汗
周りのスピード感に焦りや寂しさが全くないと言えば嘘になるが、こういうのは自分の心に余裕があるかないかによるところが大きいので、今まで以上に自分に甘やかして余裕を作り出していきたい
2023の目標
①スペイン戦の三笘選手くらい足を伸ばして色んなところ行く(海外とかね)
②クロアチア戦での伊東選手くらいピッチを駆け巡る(恋愛という名のフィールドをね)
③嬉しいことがあったときには長友くらいの声量でブラボーと叫ぶ(日本がドイツに勝った時のようにね)
あ〜それにしてもワールドカップ最高だったなぁ来年もやろうや〜4年に1度と言わずにさぁ、世界体操とか世界バレーとかなんか毎年やってるじゃん?ね?毎年やって!
ちなみに今日初詣も行った
以下、10円の賽銭に対する祈り
「公共料金を支払ったお釣りで安い発泡酒を買って飲むような、穏やかで慎ましい日々を過ごしたいです。欲を言えば、文庫化を待たずに、読みたい単行本を躊躇なく買えるレベルの生活がしたいです」
かなり叶いそうなラインのお願いにしたつもり
神様〜このくらいは叶えてあげてください
あ、そういえばクリスマスイブに人生初占いに行った(クリスマスイブというのがポイント)
なんか2023は良くないらしい
悪い縁が近寄ってくるらしい
新しいこととか始めない方がいいらしい
…
つまらない年確定!!
でも私は2024からブレイク!!!
大大大ブレイク!!
今年は2024に向けての準備期間!
その準備期間に何をしなければいけないか!
そう!
ズバリ終わりが見えない歯医者通院に終止符を打つことです!
かれこれ4ヶ月くらい通ってるんだが?
もうどの歯も痛くも痒くもないんだけど?
これ以上、私の口内環境になにを施しようが?
ワンオペ腕よし院長ともかなり仲良くなってきたよ?
最近入った新人衛生士に対しては、どんなに治療中痛くても手を上げないという大人の余裕とか見せつけてるよ?
そのせいでもう手挙げられないんだが?
最終治療日とか泣いちゃうかも、寂しくて!
まぁまぁまぁ
とりあえずの2023
最初の目標は
“12月1回も行かなかった”
スイミングスクールに通うこと
このような諦めない姿勢はサッカー日本代表森保ジャパンから学んだ
n度目の決意表明をもってして
この日記は終わりです
富士山に挑戦した話し④
7合目で仮眠を取り、下山の準備をしていたら、
朗報が飛びごんできた
なんとご来光が見えるかもしれないとのこと!
急いで外へ出てみると、
「あらまぁ〜綺麗〜山中湖と雲海とご来光が一望できるぅ〜」状態だった
山小屋の人からも、
「昨日今日で山頂行けた人はほとんどいないだろうし、ご来光も見れて君たちはラッキーだね、福岡から来た甲斐があったね♪」
的なことを言われて気分が上がった
気分が上がったままいそいそと下山をし、5合目に着いたのだが、どうやら様子がおかしい
つ、通行止めになってるーーー!!!!?!
5合目はなんというかもう霧?がすごくて、サイレントヒルの撮影中かな?ってくらい何にも見えない感じで、私たちと同様に下山できない外国人たちがわらわらと取り残されており、皆一様に死んだ魚の目をしていた
終末の日かと思った
本来ならば、5合目から高速バスを使って新宿まで帰れる予定だったが、5合目までの道路が雨の影響で通行止めになってしまい、全ての路線バス、車が迎えに来れない状況となっていた
「県が山に取り残された人たちのためにシャトルバスを出してくれるらしい」
との噂がまことしやかにささやかれていたが、それが一体何時にやってくるのか、果たして全員乗れるのか、本当に来てくれるのかが分からず、皆不安げに過ごしていた
一部の人は
バス停のところ(外、寒い、地面濡れてる)で並んで待っていたり
一部の人は
室内の休憩室(適温、椅子あり)で待っていたりと、
どこで待つのが最適解なのか誰も分かっておらず、
激しい心理戦が繰り広げられていた
私とばななっ仔は、いつ来るかも分からないバスを外で待つより、快適な室内でカップヌードルとおにぎりを食べる方を迷わず選んだ
ばななっ仔はポジティブかつタフなので、こういう状況下にもめっぽう強いので助かった
「これは、私が体験した出来事です。
社会人4年目の夏、友人と富士登山に出かけた時のことでした。
その日は、季節外れの台風が発生しており、5合目で足止めをくらっていました。
まさか、あんなことになるなんて、この時は予想もしていませんでした…」
などと
"怖い話し風語り口"
を披露してくれたりして、私を笑わせてくれた
そうこうしているうちに
遠方にバスが見えた
どうやら山梨県が助けにきてくれたらしい
「山梨県、ありがとうございます。初めて伺いましたが本当に大好きになりました。また機会があればお邪魔させて頂きますね。次は富士急ハイランドにでも」
と感謝の言葉を述べていたところ
あれ…?
え…?
バスって……1台だけ…?
何人取り残されてると思ってる…?
全員乗るには5台くらいは必要よ!?
ってな感じで、
1台のバスが来た
その瞬間
ザッと200人くらいが、
1台のバスに、群がって行く様子は、何と例えたらいいのでしょう、もうほんとに、
カオス、大混乱、滅茶苦茶、渾沌、大パニック、無秩序、錯乱、混迷って感じで
恐怖だった
山より怖いよ、人間の方が
ある者は
「私はバスを予約しててチケットをもってるんだ、乗る権利があるだろう!」と叫んでおり、
またある者は
「私は日本語が喋れるが漢字が読めない、行き先はなんて書いてあるんだ!!」と叫び、
礼儀正しい外国人は
丁寧に英語で私たちに状況を確認してくるが、私は状況も英語もわからないため、「同情します…困りましたね…」といった表情を浮かべて乗り切った
英語勉強しようと思った
そして私たちを含む気弱な日本人たちは、誰も乗り込めなかった
とりあえず、第2陣のバスを待つことになったのだが、立ってる位置的にもどうやら次のバスにも乗れそうになかった
荷物も重いし、寒いし、何より疲れていたので
「僕もう疲れたよ…疲れたろう…パトラッシュ…」とパトラッシュを呼びに行こうとしたその瞬間、
「2名だけ!!乗れます!!2名の方いませんか!!」と聞こえてきた
「ハイッ!!!ハイ!!!
こちら見まごうことなき2名です!!!!」
と、外国人たちの間を掻き分け、無事にバスに乗り込み、山梨県に救助して頂いた形で、麓まで下山できたのだった
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とにかく色々あったが、こんなに疫病が流行ってる中、2人とも体調は究極的に良かったし、特筆するような怪我をしなかった点においては本当に幸運だった
(下山後に新大久保でカンジャンケジャン食べてアレルギー症状が出た時が1番ピンチだった)
富士登山を終えて人生観が変わった♪
ということは何もなかった
変わったことといえば、
こんがり焼けた肌の色と、
下山して1週間経つのに、まだなお身体が痛いことだ
(ねぇこれ一体いつ治るん?筋肉痛とかじゃなくて、もしかして痛めた感じ?怪我してないって言ったけど、怪我ですかね?どなたかお医者様はいらっしゃいませんか?)
振り返ると途中幾度となく
「おや…? 貧乏神の様子がなんか変だぞ???? ま、まさか…!!」
となった場面があったが、
力ずくでミニボンビーにしてやった
被害は最小である
ばななっ仔にとって、
今回こそは忘れたくても忘れられない富士登山にしてやるぞ!
と意気込んでいたが、
メアリー(台風8号)のおかげで図らずとも忘れられない富士登山となりました
ありがとう!メアリーとばななっ仔!
富士山に挑戦した話し③
7合目からの登山中は、
もうとにかくずっっっっと強雨に打たれてて、登山道がなんというかもはや滝?って感じで水が流れてて、途中サプライズでミゾレなんかも降ってきちゃってた
もう26の大人なので、"ショーシャンクの空にポーズ"はしなかったが、"ショーシャンクの空にポーズ"をするにはもってこいの豪雨だった
しかし強いていえば水タイプの私は、濡れたことによって"登山ーズハイ"状態になっており、そんなにキツさを感じていなかった
多分、「HP」「こうげき」「ぼうぎょ」「とくこう」「とくぼう」「すばやさ」全てアップしてた
水タイプで本当に良かった
モンベルの回し者かのごとく、
靴も靴下もレインコートも全てモンベルで揃えていたのだが、さすがの防水加工も
「8時間強雨は想定外、さすがに限界だよ」
って訴えてきてた
一方ばななっ仔の状態はというと、
視界はかすみ、
肺は潰れ、
意識は朦朧、
大地は割れ、
海は荒れ狂い、
花は枯れ、
野から虫は消えた……
といった感じで、見るからに限界そうだった
私はモンベルとばななっ仔に
「まだまだいけるよ!あともうちょっと!頑張って!!」
と声をかけ続けたが、
こっちの見込みを裏切ってモンベルの方からは早々に白旗が上がり、
徐々に雨が身体を蝕んできてて、
とにかく寒かった
それはもうびっくりするほど寒かった
(実際その日、低体温症で救助されてる人もいた、そのくらい寒かった、8月なのにね!)
9合目あたりから、ばななっ仔は
「酸素…酸素…」しか喋れなくなっていた
他にも登山客が数名いたが
登るにつれてどんどん脱落していった
ばななっ仔を先導しつつ、ペースを落とさなかったのは暗くなる前に7合目の山小屋まで下山したかったからだ
(ま、結局下山途中に真っ暗になってしまい、ヘッドライトを取り出すと水没してたのか点かず、その時はさすがに
「私の人生ここまでか…みんな…今までありがとう」とアーメンした)
そんなこんなで16時20分頃、山頂に着いた
山頂はなんというかもう、
完全に、
台風で、
雨風激しく、視界も悪く、立ってるのもやっと、お店は閉まり、神社は閉門、火口は塞がり、
そして人は誰もいなくなった (アガサ・クリスティー)
荒廃した世界かな?
登山前は"日本一高い場所"でやりたいことを色々考えてて、
「カップラーメンはマストで食べたいし、ジャンプとか側転とかしちゃう!?手紙とか出せるみたいよ!火口の周り歩こうね!!」
と期待を膨らませていたのだが、
現実は着いた瞬間、
ただただ下山したかった
ロープウェイで下山したかった
写真とかたくさん撮りたかったが、携帯出した瞬間水没しちゃうレベルだったし、何より手がかじかんで操れたものではなかった
ということで、
死にもの狂いで写真を数枚だけ撮って、
400円のコーヒーを自販機で買って飲んで、
即下山を開始した
山頂滞在時間、驚異の3分!!
登りが案外上手くいけたので、調子に乗っていたら、
下りは高山病の症状が出てしまった
吐き気が襲い、山頂で飲んだ400円のコーヒーが気持ち悪かった
400円払って気持ち悪くなってしまった
そのため下りは、ばななっ仔に励ましてもらった
ナイスコンビだぜ
雨はより一層強くなってて、
下りの濡れた岩場の滑りやすさといったら
羽生くんさえもコケちゃうレベル
半端があるかないかで言ったら、
絶対に"なかった"
一歩間違えば滑落だった
ばななっ仔は自分自身も限界なのに、
外国の方とすれ違う時は
「ユーキャンドゥーイット!」
と声をかけてあげていた
それを見た私は
「今後ばななっ仔のことは一生信用するし、できたら生活の面倒もみよう」
と心に決めた
途中真っ暗になって何にも見えず、
ヘッドライトがつかない大ピンチもあったが、
20時頃
命からがら山小屋へ帰還した
山小屋の安西先生は本当に優しくて、濡れて寒くてお腹ぺこぺこの私たちに、すぐに温かい牛丼とお味噌汁を用意してくれた
生きて戻れて良かった
富士山に挑戦した話し②
とりあえず7合目までは行ってみることが決定したので、すぐに荷物をまとめて外に飛び出してみると、メアリー(台風8号)はまだ来ていないが、すでに雨は降っていた
華麗に登山ウェアを着こなして、登山客達の心を根こそぎ奪い、下りは屈強な男性に担いでもらって下山するぞ!
と意気込んでいっていたのに、最初からレインウェアを着ることになってしまったので、とても残念に思った
それでも、ばななっ仔の全身緑コーデは本当に可愛くて、私のテンションは上がっていた
ひとしきり写真を撮り、検温をし、
やっと登山スタートだ
5合目から7合目までは2時間30〜3時間程度で、
レインコートを着てるととても暑く、
暑さによって体力は奪われた
登山客は日本人よりも外国人の方が多かった
そのせいで私は屈強なイケメン外国人の登山ウェアの下にあるであろう大胸筋に夢中になってしまい、
足元の岩場が全く見えておらず、
何回も滑ってコケて身体を強打したりした
今後富士登山する人には是非とも、外国人の大胸筋に夢中になったりはせず、足元の岩場だけを見たほうがいいよとアドバイスを送りたい
途中、小学生くらいの子供や、おばあちゃんくらいの年齢の方ともすれ違ったりして、
「なーんだ、日本一とはいえさすがは世界遺産、誰でも登れるようになってるんだ、20代の健康な私たちが登れないわけないよね♪」
と高を括った会話をした
今思えば、なぜあの時に、無限体力の小学生と、多くの修羅場をくぐってきたおばあちゃんを下に見たのかと、悔やみますけれども
まぁまぁキツかったが、12時くらいに予約をしていた7合目の山小屋に無事に辿り着いた
山小屋のお兄さんは、ひとしきり山小屋の説明を終えた後、
「台風の状況と他の登山客の動向を踏まえると、頂上は諦めて今日はここに一泊して明日朝イチで下山するのが無難です」
的なことを言った
やる気はあるが、天気も地図も読めない素人の私たちは、それに従う他なく、一旦「じゃぁそのスケジュールで…」と部屋に入った
が、
どーーしても諦めきれなかった
だってだって1年前から計画してて、
お盆に1週間の長期休暇をとっても嫌味言われないために日々の仕事頑張ってきたし、山で最高な1枚を取れるようiPhone13 Proを買ったし、体力作りのためにスイミングスクールに入会して泳いできたんだもん!って感じに想いが溢れ、
スラムダンクの三井ばりのテンションで
「安西先生、山頂に登りたいです」
と山小屋のおじさんに直談判した
そうするとこの言葉を待ってたと言わんばかりに、頂上までのスケジュールを組み直してくれた
当初の予定では
「7合目に一泊して高地順応をし、深夜出発からの、山頂ご来光からの下山」
という流れだったが、
「このまま昼間のうちに山頂まで登ってしまい、暗くなる前に7合目まで下山し、一泊して朝降りる」
という豪快な日程になってしまった
山小屋の安西先生からは、
「最後まで希望を捨てちゃいかん、諦めたらそこで試合終了だよ」とは言われず
「これから雨がより強まるから、無理だと思ったらそこですぐに下山を始めること」
という真逆なことを言われた
7合目から頂上までは3時間半〜4時間程度かかるとのこと
すでに5合目から7合目までの登山で、だいぶ疲弊していたが、登らない選択肢はなかった
7合目のオーディエンスに手を振り、降りしきる雨の中私たちは山頂へ向かって進み始めた
これから待ち受けてるのが修羅の道だとは知らずに…
富士山に挑戦した話し①
富士山に登った
ことの発端は確か去年の夏くらいに、
「来年の山の日に富士山登ろうぜ」
と安直に言ったのが始まりだったと思う
一緒に登ってくれた
"ばななっ仔"
(高校時代のブログのペンネームらしい)は、
私がバンジー飛ぼう!パラグライダーしよう!ダイビングしよう!ウサギ飼おう!
などの唐突な誘いにも二つ返事で乗ってきてくれた実績があったので、
今回の富士山への誘いもなんなく成功した
彼女は高校生の時に一度登ったことがあるらしいのだが、なぜかそのときのことを1ミリも覚えておらず、1度登頂成功したことがあるという自信と経験に期待することは早々に諦め、2人で念入りに計画を練った
(が、この渾身の計画も結局はメアリー(台風8号)のせいで水の泡となった)
初心者にも程があったので、とりあえず1番いい山小屋を予約開始解禁時間(春先)と共にとった
(コンサートのチケット取る時みたいに、朝5時前に起きてスタンバってたけど、絶対そんな頑張らんくて良かった、多分当日でも取れる)
カタチから入るタイプなので、
唯一知っていたアウトドアブランド
「モンベル」で全身を適当に揃えてみたら、
まるで森にゼルダ姫を助けに行く勇者のような色合いになってしまった
(もしくはネバーランドに住む空を飛べる少年)
その後、別件でワークマンに行ったら似たようなのが結構あって、
「製造会社名のロゴがちょっとのってるだけでこんなに価格が違うんだなぁ、でもそのロゴが1番大事だよなぁ」
などと思ったりした
私もばななっ仔も年相応に財を成していたため、
ここはケチらずと装備も宿も奮発してやった
初日、福岡空港集合だったのだが、
7合目から山頂にアタックするときの格好で現れたら面白いと思い、ポール持って全身モンベルで
「お待たせっ!!」
って言ったらめっちゃウケた、やったぜ!
(このボケのために最寄り地下鉄駅からこの格好で行った、ウケた後は速やかに着替えた、初日は登らないので)
福岡→羽田→新宿→5合目まで、
初日は移動だけだったが、
あまりの荷物の重さと暑さで登れる気がしなかったので、山へ向かう前にとりあえずビールで不安を流し込んでおいた
5合目につくと、もう既に雲と同じ目線で
テンションがブチ上がってしまい
「スキップを しないわけには いかないぜ」
と川柳を読みながらスキップしたりして、
初日は5合目の山小屋に泊まった
朝起きると、次の日に泊まる予定だった
7合目の山小屋からメールが届いており、
台風が近づいているため、キャンセルするか、
日にちを変更するよう指示があった
軽くパニックになった私は、ばななっ仔を起こすより先に、なぜかヘアアイロンで髪を整えた
(そのせいで山小屋にヘアアイロン忘れて帰った、そもそも山にヘアアイロン持ってたのが間違いだったのかも、登山は旅行ではないので)
8時にばななっ仔を起こし、
ここで初めて台風の進路と天気予報を確認した
というか、前日に台風が発生したことは知っていたが、登れなかったら悲しすぎるので現実逃避で見ないようにしていた
天気予報を確認すると、
ってくらい見事にぶちあたってて、なんなら私たちと登山日程まで一緒だった
この絶望的な状況に、ここでリタイアして、
ディズニーランドの3大マウンテン
に行く案も浮上したが、さすがにまだ一歩も登山してない状況(5合目まではバス) でのリタイアは悲しすぎるということで、何とか登れないか必死に考えた
山小屋の人とばななっ仔と話し合った結果、
「さすがに私たち人見知りだし、初対面のメアリーと一緒にアタックは無理よ」
ということになり、予定を早めて一か八か7合目に向かうことにした